高学歴ワーキングプアにならないように

「博士余り」時代に研究者として成功するためのノウハウを伝授 - 講談社 | ブック | マイコミジャーナル
自分にもポスドク時代があったし、その後、一時的とはいえ2回も職を失ったことがあった。2回目のときは腹を据えて日本中を歩きまわったりしながら写真ばかりしていたが、やはりあまり心地のいいものではなかった。
2度目の休職中は先輩(現在理科大の准教授)が提出していた国のプロジェクトに名を連ねていたのだが、不運にもそのプロジェクトは落ちた。あそこが研究者としての大きなターニングポイントだったと思う。プロジェクトが通る通らないは関係なく、その研究室で仕事をしないかと以前から声は掛かっていた。でも、自分の中に消化しきれない何かがあった。
今となってはあれがよかったのか悪かったのかはわからない。あのままそれほど大きな主体性も持たず、惰性でアカデミックに進んでも大したことはできなかったんじゃないかと思う。いろんな意味でポスドクとして生き抜くのは大変だと思う。高学歴=頭でっかちの軟弱者、というイメージが先行しがちだが、ポスドクとしてちゃんとした仕事をしている人は、実際たいしたもんだと思う。
幸い今は民間企業に勤めているサラリーマン研究者だ。ある程度認められ、自らが発案した仕事を複数遂行できるまでになってきた。会社の中ではまだまだ異端だし、先は全然見えない。みんな失敗したらどうしようなんてビクビクしているのを尻目に、恐れを抱かずとにかく走り続けている感じだ。まったくリスクのない仕事なんてやってておもしろくもなんともないだろう。
これまで生きてきて全てにおいて大切なのは、興味をもつことに努力することだと気がついた。人は興味がなければがんばれない。でも、自分のやるべきことが最初からすべて興味のあることばかりとは限らない。だから、どんなことでも一度は受け入れて、そのおもしろさを追求することにまずは力を注ぐのだ。住めば都ではないが、そうすることで少しずつおもしろさが分かってくる。言い換えると、おもしろいと感じないのは、そのことがよくわかっていないからという場合が多いのだ。どんなことでも本気で取り組めば徐々におもしろさがわかってくるものなのだ。
だから自分はどんなにささいな物件でも、やり始めたらギブアップするまで全力で最善を尽くす。このギブアップするまでってのも結構大切。引くのはひとつの負けだが、引き際を見極められないのはもっと大きな負けに繋がりかねないからだ。それがわかってない人が意外と多い。やるなら全力でやる、やらないなら全力でやめる。このメリハリが大切。負けて勝つってこともある。

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