今日も少し関数電卓で遊んでみます。
fx-JP900ではグラフは描けませんが、数表を作る機能があります。グラフほど直感的にはわかりませんが、場合によっては便利に使えます。
同時に計算できる関数は2つ(f(x)とg(x))ですが、今回はひとつしか使いません。
計算する素材はこれを使うことにします。
「ボールのような質点を角度を変えながら斜め上に投げ上げた時、どのくらいの距離までボールが飛ぶか」というお題目です。
簡単のために空気抵抗は考慮しません。
求めたい距離はR=で書いてあります。
式を少し右のように書き換えます。100/3.6の部分はkm/hをm/sに変換しています。この場合、時速100キロでボールをすっ飛ばした時を想定しています。(V0とv0が混在しているのは書き間違いです 汗)
式が準備できたら、打ち込みます。
ここで[=]を押すと、「g(x)=」と出て、g(x)を入力しろと促されますが、無視して[=]と押して、次に進みます。
xの開始値と数量値とステップ値を入力します。
どうやら数表は30行までしか作れないので「(終了値-開始値)/ステップ値+1」が30を超えないようにします。
これを実行すると下のようになります。


45°の時78.7メートル飛んでいて、最大値であることがわかります。上の写真の右の状態から[=]を連打すると、続きも最大30行まで計算されます。
上の結果をもう少し細かくみたければ、例えば、開始値を44、終了値を46、ステップを0.1とかにするといいです。(46 - 44) / 0.1 + 1 = 21なので範囲オーバーにはなりません。
ところで、野球ボールの空気抵抗を考慮した場合は空気抵抗を考慮しない場合の半分くらいしか飛びません。滞空時間が長い場合には空気抵抗を考慮しないと誤差がかなり大きくなります。ちなみに、実際のボールの抗力係数は速度域によって異なるので、一定として取り扱えない場合があります。
それはそれとしてちょっとずつ変数を変えて関数がどういう値になるかを知りたいというシチュエーションは割とよくあると思います。そんな時、エクセルに数式を入れてグラフ化してもいいですが、fx-JP900があれば現場でサッと確認できます。